ボルタレンが頭痛に効かないときもある！その理由とは？

2017/07/24

ボルタレンといえば、数ある鎮痛剤の中でも特に有名ですよね。効果が強力なことで知られるボルタレンですが、頭痛に効かないこともあります。ここでは、ボルタレンが頭痛に効かない場合の理由を解説します。

緊張型頭痛と片頭痛の違いとは

私たちが日常的に経験する頭痛には、緊張型頭痛と片頭痛の2種類があります。まずは、この2つの頭痛の違いについておさえておきましょう。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、身体的ストレスや精神的ストレスが原因となって起こる頭痛です。一度発症すると、頭痛そのものがストレスとなってさらに頭痛が悪化するという悪循環に陥りやすいのが特徴です。
緊張型頭痛は大きく2種類に分けられ、痛みが数分～数日間続くものは反復性緊張型頭痛、それ以上続くものは慢性緊張型頭痛と呼ばれます。こめかみから頭の周りがぎゅっと締め付けられるような痛みで、肩こりやめまいなどの症状を伴うこともあります。

片頭痛

女性に比較的多い頭痛で、頭の片側もしくは両側がズキンズキンと脈を打つように痛みます。緊張型頭痛よりも生活に支障をきたすことが多く、家事や仕事が手につかなくなったり、ひどいときには寝込んでしまったりします。
緊頭痛と同時に吐き気や胃のむかつきなどの症状が出ることがあります。また前兆がある場合があり、目の前がチカチカしたり視界の一部が見えにくくなったりします。

ボルタレンは緊張型頭痛には効き片頭痛には効かない

ボルタレンは、一般的に「強い痛み止め」というイメージがあります。そのため、どんな痛みにでも効くと思って服用している人もいるようです。しかし、ボルタレンは強い鎮痛剤であるがゆえに副作用が出ることも少なくありません。ボルタレンを服用するときには、自分が抱えている痛みに有効かを確認することが大切です。

慢性頭痛の約8割を占めるといわれている緊張型頭痛には、ボルタレンが有効です。一時的に痛みを抑えたいときにはボルタレンを服用するとよいでしょう。しかし、強力な鎮痛剤であるボルタレンですが片頭痛にはあまり効きません。病院でトリプタミン製剤などを処方してもらうことをおすすめします。

ボルタレンが効かないのは「薬物乱用頭痛」の可能性も

ボルタレンを飲んでも頭痛が治らないのは、薬物乱用頭痛に陥っていることが原因の可能性もあります。頭痛をおさえるために頭痛薬に頼りすぎると、かえって頻繁に頭痛が発生するようになってしまうのです。
薬物乱用頭痛は、病院でもらった処方薬でも自己判断で飲んだ市販薬でも起こり得ます。以下の項目に当てはまる人は、緊張型頭痛や片頭痛ではなく薬物乱用頭痛かもしれません。

・月に15日以上頭痛が発生する
・月に10日以上頭痛薬を服用する
・以前は効いた頭痛薬が効かなくなってきた
・頭痛薬を飲むと頭痛が悪化する
・痛みの強さや場所が変わることがある
・起床時から頭痛がする

薬物乱用頭痛にならないためには、月に10日以上頭痛薬を使用しないこと、市販薬を予防的に飲まないことなどが挙げられます。また、鎮痛薬は主成分が一つだけのものを選ぶのがベストです。すでに薬物乱用頭痛かもしれないという人は、早めに病院で受診しましょう。

緊張型頭痛・片頭痛の症状を軽くする方法

頭痛の痛みをおさえる方法は、薬を飲むだけではありません。ここでは、緊張型頭痛と片頭痛それぞれの症状を軽くする方法をご紹介します。

緊張型頭痛は動くことで痛みが和らぐ

緊張型頭痛は、血管が収縮して血流が滞ることで引き起こされます。そのため、じっとしているよりも少し動いて血行を良くした方が効果的だといえます。入浴やマッサージ、軽い運動などをして血行を促進し、痛み物質を排除しましょう。また、精神的ストレスの原因を取り除くことも緊張型頭痛の改善につながります。

片頭痛はゆっくり休養をとることが大切

片頭痛は緊張型頭痛とは逆で、体を動かすとかえって悪化してしまいます。横になって、あるいは椅子に腰を掛けてゆっくりと休みましょう。騒音や眩しさは痛みを誘発する原因となるので、暗くて静かな場所でくつろぐのがベストです。軽い片頭痛であれば、数時間の休憩で改善することもあります。

頭痛が改善しないときは病院へ

頭痛は誰もが経験する身近な症状のため、あまり深刻にとらえていない人も多いようです。そのため、頭痛薬で一時的に痛みをしのぐだけで済ませてしまう傾向があります。しかし、これを繰り返すと薬物乱用頭痛に陥ってしまうので大変危険です。

また、何らかの病気や怪我などが原因となって頭痛が起きている可能性もあります。このような場合は、少しでも早く医療機関で治療を受けることが大切になります。
日常生活の中でボルタレンのような痛み止めが必要になる場面はありますが、あくまでも一時的な対処療法でしかありません。頭痛がなかなか改善しないときは、無理をせずに医療機関を受診するようにしましょう。

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