子供のアジスロマイシン（ジスロマック）服用時に注意すべきことは？

アジスロマイシン（ジスロマック）は医療機関で幅広く活躍している抗生物質の一つで、大人はもちろんのこと子供にも処方されます。しかし、残念ながらアジスロマイシン（ジスロマック）には「苦くて飲みにくい」という欠点があります。ここでは、子供にアジスロマイシン（ジスロマック）を無理なく飲ませるための方法をご紹介します。

子供へのアジスロマイシン（ジスロマック）の飲ませ方

子供用のアジスロマイシン（ジスロマック）としては、「アジスロマイシン（ジスロマック）小児用カプセル100㎎」と「アジスロマイシン（ジスロマック）細粒小児用10％」の2種類があります。
 
子供がカプセル剤を飲めない場合はアジスロマイシン（ジスロマック）細粒小児用10％が処方されますが、この薬の難点は苦味があるということです。苦味をカバーするためにパイン・オレンジミックス風味になるよう加工されてはいるものの、飲んでいる最中にコーティングがはがれると苦味を感じてしまうため、飲むのを嫌がる子供が少なくありません。
 
子供がアジスロマイシン（ジスロマック）を飲みがたがらないときにおすすめなのは、牛乳やコーヒー牛乳、牛乳で作ったミロなどと一緒に飲むことです。
 
また、固形物であればバニラアイスクリームやチョコレートアイスクリームに混ぜるといいでしょう。これらの飲みもの・食べものはコーティングがはがれないようにしてくれるため、苦味を感じずに無理なくアジスロマイシン（ジスロマック）を飲むことができます。
 
もちろん、ゼリー状のオブラートに包んで飲ませるのもOKです。最近ではドラッグストアでさまざまなフレーバーのオブラートが販売されているので、子供の好みに合った商品を選んであげてください。

注意したい飲み合わせは？

苦味のあるアジスロマイシン（ジスロマック）も、飲み方を少し工夫するだけでぐっと飲みやすくなります。しかし、アジスロマイシン（ジスロマック）の苦味を増強してしまう飲み合わせの悪い飲みもの・食べものもあるので注意が必要です。
 
アジスロマイシン（ジスロマック）との飲み合わせが悪いものとしては、オレンジなど柑橘系やリンゴのジュース、スポーツドリンク、ヨーグルトがあります。これらは酸性が強く、アジスロマイシン（ジスロマック）のコーティング剤を溶かしてしまいます。そのため、これらの飲みものや食べものと一緒に飲むと、水で飲むとき以上に苦く感じてしまうのです。
 
一度飲ませ方を失敗すると、子供が余計に薬嫌いになってしまうこともあります。アジスロマイシン（ジスロマック）の飲み合わせには十分に注意するようにしましょう。

アジスロマイシン（ジスロマック）の副作用

アジスロマイシン（ジスロマック）は比較的副作用の少ない薬だといわれていますが、下痢の副作用には要注意です。特に年齢が低いと下痢の副作用が発現しやすいといわれているので、子供がアジスロマイシン（ジスロマック）を服用するときには体調に変化がないかをよく観察しましょう。
 
なおアジスロマイシン（ジスロマック）のその他の副作用としては、嘔吐や腹痛などがあります。
 
また、重大な副作用としてはアナフィラキシーショック、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、薬剤性過敏性症候群、肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全、急性腎不全、偽膜性大腸炎、出血性大腸炎、間質性肺炎、好酸球性肺炎、QT延長、心室性頻脈、白血球減少、顆粒球減少、血小板減少、横紋筋融解症などがあります。
 
下痢の副作用は軽い症状の時もありますが、日常生活に支障が出るほど激しい症状になることもあります。また下痢以外の副作用の発現頻度は決して高くはありませんが、稀に重篤な症状になることもあるので注意が必要です。何かおかしいと思ったときには、念のため病院で診察を受けることをおすすめします。

アジスロマイシン（ジスロマック）を服用するときの注意点

アジスロマイシン（ジスロマック）を服用するときには、いくつかの注意点があります。子供にアジスロマイシン（ジスロマック）が処方されたときには、必ず以下の注意点を確認するようにしてください。
 

注意すべき飲み合わせ

アジスロマイシン（ジスロマック）と飲み合わせが悪い薬としては、制酸剤の水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの制酸剤、抗血栓薬のワルファリン、免疫抑制剤のシクロスポリン、強心薬のジゴキシンなどが挙げられます。これらの薬を服用している場合は、必ず医師に報告するようにしてください。
 

自己判断で服用を中止しない

アジスロマイシン（ジスロマック）が処方されたら、処方された分の薬を必ず最後まで飲み切るようにしましょう。感染症を完治させるためには、しっかりと菌を殺す必要があります。また、中途半端に服用を中止すると耐性菌を増やしてしまいます。症状が改善したと思っても、勝手に服用をやめることのないようにしてください。

上手にアジスロマイシン（ジスロマック）を飲ませよう

子供が薬を嫌がって飲んでくれないと、親としては頭を抱えてしまうと思います。「医師に頼んで薬を変えてもらおう」と考える人もいるかもしれません。
 
しかし、ちょっとした工夫次第でアジスロマイシン（ジスロマック）のような苦い薬も飲みやすくなります。子供にアジスロマイシン（ジスロマック）が処方されたときには、ぜひここでご紹介した方法を試してみてください。案外喜んで薬を飲んでくれるかもしれませんよ。

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