どの肺炎でもレボフロキサシン(クラビット)の服用は大丈夫?
2018/05/27
レボフロキサシン(クラビット)は、多くの感染症に対して効果のある抗生物質です。その作用メカニズムは細菌のDNA合成阻害で、ニューキノロン系抗菌薬に分類されます。
幅広い菌に対して効果を示すことで有名なレボフロキサシン(クラビット)は、肺炎の治療薬としても使用されます。ここでは、肺炎の種類およびレボフロキサシン(クラビット)の肺炎に対する効果についてまとめました。
肺炎の種類
肺炎は、原因菌によっていくつかの種類に分けられます。ここでは、その中でも代表的な肺炎を6つご紹介します。
細菌性肺炎
細菌性肺炎の主な原因菌としては、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラクセラ・カタラーリスなどが挙げられます。いずれの菌に対しても、抗生物質の投与が有効です。
・肺炎球菌
肺炎の原因として最も多いのが、肺炎球菌です。肺炎球菌による肺炎の症状としては、発熱や咳、痰、息苦しさなどがあり、重症化しやすいことが特徴として挙げられます。また、子供に肺炎球菌が感染すると中耳炎や髄膜炎を引き起こすことがあります。
・インフルエンザ桿菌
インフルエンザ桿菌はインフルエンザウイルスと混同されがちですが、毎年流行するインフルエンザの原因となるものはインフルエンザウイルスであり、インフルエンザ桿菌はそれとは異なります。肺や心臓に持病を抱えている人は、インフルエンザ桿菌感染によって肺炎になりやすいといわれています。
・モラクセラ・カタラーリス
モラクセラ・カタラーリスによる肺炎は、喘息や肺気腫などの肺の病気を抱えている人が発症しやすいといわれています。肺機能が低下している状態でモラクセラ・カタラーリスに感染すると症状が強くなることが多く、入院が必要になることもあります。
非定型肺炎
非定型肺炎とは、原因菌が独特な生態をしているためにβラクタム系抗生物質で効果がみられない肺炎のことです。非定型肺炎として代表的なものには、マイコプラズマ肺炎、レジオネラ肺炎、クラミジア肺炎があります。
・マイコプラズマ肺炎
20歳以下の若年者に多いのが、マイコプラズマ肺炎です。初期症状としては発熱や頭痛、だるさなどがあり、その数日後から咳の症状が出始めます。また、喘息にかかったときのようにヒューヒューと音がすることもあります。
・レジオネラ肺炎
レジオネラ肺炎は、病院などで集団感染が起こることから問題視されています。高齢者、透析患者、透析患者、アルコール依存症患者などが感染しやすいといわれています。
・クラミジア肺炎
クラミジアというと性病を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、性病のクラミジアの原因菌はクラミジア・トラコマチス、クラミジア肺炎の原因菌はクラミジア・ニューモニエです。しつこい咳が特徴ですが、症状は軽いことが多いようです。
どの肺炎にもレボフロキサシン(クラビット)は効く?
レボフロキサシン(クラビット)は多くの菌に対して有効で、肺炎の治療薬として使用されることもあります。しかし、肺炎の患者さんに対して必ずレボフロキサシン(クラビット)が処方されるというわけではありません。
例えば、肺炎球菌が原因の肺炎に対してはペニシリンが最も有効だといわれています。近年では抗生物質に対して抵抗性を持つ耐性菌の出現が問題となっていますが、現在のところはほぼすべての肺炎球菌にペニシリンが効くといわれています。
また、そもそもレボフロキサシン(クラビット)は肺炎の患者さんに対して気軽に投与できません。なぜなら、レボフロキサシン(クラビット)は結核菌に対しても有効だからです。
「肺炎にも結核菌にも有効なら、良いことだらけではないか」と思うかもしれません。しかし結核の治療は非常に難しく、通常であれば結核の治療では数種類の抗菌薬を同時に投与します。もし先にレボフロキサシン(クラビット)で中途半端に結核菌を退治すると、かえって結核が治りにくくなってしまうのです。
ガイドラインでは、慢性の呼吸器疾患がある患者さんに対してレボフロキサシン(クラビット)などのニューキノロン系抗菌薬を使用することが推奨されています。しかし、これは「結核の可能性が除外されたときのみ」です。実際には結核の可能性を完全に否定するのは難しいため、すぐにレボフロキサシン(クラビット)を投与できないのが実情のようです。
医師の指示通りに正しい服用を
肺炎というとつい一括りに考えてしまいがちですが、原因菌や患者さんの状態によって適切な薬は異なります。またレボフロキサシン(クラビット)は比較的安全に使用できる薬だといわれていますが、下痢や嘔吐、吐き気などの消化器系の副作用が出る可能性はあります。
自己判断してレボフロキサシン(クラビット)を飲むことは危険なので、必ず医師の診断・指示に従うようにしてください。
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